耳悪し

私難聴。そう周りの人に伝えたら目の前で悪口を言われてからかわれてしまった…。

難聴といっても聴覚処理障害。雑音の中の人の喋ることを聞き取る能力が低いだけよ。それと声質によってとても聞き取りにくいことがある。

聴力は正常だけれど、雑音の中から人の声を抽出して理解する能力が人より劣っている。

過去に自分の聞こえの悪さのせいで無視されたと人を怒らせてしまったことがあって、円滑なコミュニケーションのためにも伝えるしかないかな…と思っていったが裏目にでてしまった。

 

 

自分の聞き取り能力が低いことに気づいたのは幼稚園の時。東京に来て初めて同い年の人と話すようになったけど、会話をしている中で自分がなんだか変なことに気づいた。

周りがざわざわしている場所で、男の子が何かを言って周りにいる子が返事をした。でも私は何を言ったのか聞き取れなくて「なんて言ったの?」と聞き返した。

その男の子は同じことを言い直してくれたみたいだったけれど、私は相変わらず聞き取れなかった。何回か聞き返したら「もういいよ」と怒られていってしまった。

 

 

小二か小三の頃、授業参観にきたEちゃんのお母さんにどこかで挨拶されたみたいだけれど、自分は気づかなかった。

無視されたと向こうは思ったみたいで、後で私の祖母に文句を言ったみたい。祖母は私を庇ってくれたみたいだけど、不快にさせて申し訳ないわ…。挨拶されたなんて本当に気づかなかった。

 

 

静かな場所でも聞き違いが多い。

移動教室で班長になって、夜に先生の元に集まって明日の日程確認をしていたのだけれど、集合場所を聞き違えて朝の集会に遅れてしまった。

班員に怖い顔で怒られてしまった。自分でも気をつけていたが迷惑をかけて申し訳ないわ。

 

 

子音より母音の方が強く聞こえるので他人の名前を聞いて自分が呼ばれたと勘違いしたこともある。

例えば私が「内木さん」だったら。「古道さん」と聞いて自分が呼ばれたと聞き違えて反応してしまう。「UchIkI」と「fUrUmIchI」は同じような母音なので勘違いしてしまう。イントネーションが似てるとさらに勘違いしやすくなる。

中学の数学の授業でぼんやりしている人に名指しで先生は注意した。その人と私、名前の母音が同じだったので私は自分を呼ばれたと思って「はい」と返事してしまった。そしたらクラスで笑いが起こってもやしくんから執拗に笑われてしまった…😣

 

 

英語の聞き取り問題のようにハキハキしていて尚且つでかい声ならよく聞き取れる。英語の聞き取り問題だけは誰よりも解けた。

それと自分に対しての悪口はなぜだかわからないけど、よく聞こえる😂

 

 

自分の耳悪問題のせいで人に迷惑をかけたり不快にさせたりしてばかりだったので、高校の自己紹介で「私難聴です」と伝えた。そうすりゃ無視されたとか不快な思いをさせなくて済むでしょ、と思ってた。

でもな…伝えたのは間違いだったね。都合のいいように解釈した人たちが私をからかいにやってきたり、おっぱいのサイズを馬鹿にしてきたりした…。

私が一人でいる時に、見知らぬ他クラスの男の子が数名やってきて、聞こえるか聞こえないか程度の小声で「テニスしない?」とか適当なことを言ってきた。どういうこと?と聞き返そうとしたら笑って去っていった。

鬱で悲しくなりやすくなっていて、ショックでショックで仕方なくて、泣いて担任に訴えた。でも(何言ってるのかわからない)と思ったらしく、私を適当にあしらって私の話をよく聞いてくれなかった。祖母から何言ってるのかわからないと担任が言っていたと聞いた。

 

 

Dくんは数人の友達と談笑している体で、歩きながら廊下からこっちを見て「自分よりも背高くて、おっぱい小さいやつなんてナイヨナー」みたいなことを言ってた。私学年でも背丈がでかい方で胸は小さい人間。絶対私のことを言ってたよ😭 聞こえないと思っていったんだろうが、私にはしっかり聞こえていた。

Dくんは私と同じくらいで背丈は低くなかったが、Dくんは自分から身長コンプレックスを晒して、女子を物扱いするような発言をした。残念な人だ。

おもしろがってかからかっていたのか知らんが、私によく気にかけてくれた大人しい男の子だった。忘れ物した時は貸してくれて申し訳なかった。大して話はしたことがなかったけど、ショックだったね。内弁慶笑

男の子というのは”Dくん”だったのか!とその出来事がきっかけで偏見を持つようになった。しょうもない話。

Dくんは一生涯を通して、私が聞いていた事を知らないままなのだ。聞こえるように言ったのかもしれんが、聞こえないと思って言ったのなら滑稽。

神話としてDくんの話を語り継いでいく予定です。私はそういうキャラクターとしてのDくんが面白くてすきだ。未来永劫バカにされて可愛がられて仕舞えばいいや。

 

 

今も高校での難聴事件を引きずってる😭 バカからバカにされて今も引きずっている私が一番情け無い。

というか一番の問題は先生でしょうが!!! ビャービャー泣いてて明らかに様子がおかしいの女子生徒の話を聞こうとしない、放置する担任で体育教師の先生が問題でしょ…。

改めて後日話を聞くなんてこともしない。私がからかわれたことはなかったことになってしまった。私は伝えたかったけど、先生は取り合ってくれなかった。なので諦めた。

腫れ物扱いされるくらいなら転学でも休学でもさせてほしかったわ…。高校にいる意味はなかった。高卒にはなったけど、あの時のきつい感情が蘇ってループしている。

まじで高校で時間を無駄にした。いつも高校の担任に怒り爆発してるけど、それくらい不満だったんだ…。

 

 

聴力検査で問題はないし、私の難聴は治るものじゃないと調べてわかっていたので、病院には行かなかった。

鬱で学校に行けなくなった時、難聴を言い訳に不登校になっているんじゃないかと考えた祖母叔母は、私を耳鼻科に連れていった。学校行けない病の原因は母親なのになんで皆気づかないんだろう??!?!

私は「検査で問題ないから言っても無駄」と言ったが叔は私の話を聞いてくれなかった。口うるさく検査しろと言われ、渋々いった。

結果は問題なし。お医者さんから「思春期特有のもの。聞き返せるようになりなさい」と、わかっていることを言われて恥ずかしくなっちゃった。授業以外では聞こえない時はいつも聞き返しているんだけど。

叔母はお医者さんの言葉に同調して「その通りよ。心のもちようなのよ。」とか言ってた。私の話は聞かないでお医者さんの話は聞くんだね。

 

 

こういうことばかりあったので、もう「自分は耳が悪い」って伝えるのをやめた。「聞こえなかったです」というのもためらう。

先生は責任を感じてしまえばいいのに。叔母は私の話を聞いてくれたらよかったのに。男の子たちは一人で私の元にやってきて悪口を言えばよかったのに。話を聞いてもらえなくて死んだ私を慰めてくれるのはピンク色の友達だけだ…。