時計の読めない子
周りの人(特に母親)から馬鹿にされてきたので、自分も人を馬鹿にするのがスタンダードなコミュニケーションだと思っていた。それから無神経で人を不快にさせまくっていた。
小学校の時とか人が嫌な気持ちになることばかり言ってたわ。時たま思い出して申し訳なくなって、自分のクソガキさに腹が立つ。
中学に上がってもずっと時計が読めない子がいた。例のEちゃん。その子に嫌な思いをさせられたからと、時計が読めないことを馬鹿にしていた。
小三の頃、特別支援学級の教室にEちゃんと遊びに行くことがあった。そこに置いてある馬鹿でかい時計の教材を見て、これ何時かわかる?まだ時計読めないの?とEちゃんをいびっていた。Eちゃんは勉強不足なんだな〜と思っていた。
それ頃より前からEちゃんが嫌いだったけど、自分の感情を理解できるくらいに心が育っていなかったので、友達なのか友達じゃないのかよくわからん微妙な関係をずるずるやっていた。絶交とかそういう考えに至らなかった。友達というのもよくわからなかった。中学のおわりまでそんな感じだった。
だから小学生のうちはEちゃんとあそびつつ嫌味なことばかり言っていた。こんなんだったので自分はいじめられても仕方ないわ。
短針は読めていたが長針はどうしても読めないみたいだった。
私が小一で誰からも時計の読み方を教わっていなかった頃、Eちゃんの家で遊んでいる時に今何時?と聞いたら「何分かはわからないけど、3時だよ」と教えてくれた。何時か分かるだけでもすごい!と子供心に感心していた。
でもそれからずっとEちゃんは時計が読めないままだった。学校で習ったはずなのに読めないままだった。今思うと学習障害的な何かがあって、どうしても読めなかったんだろうな。
中学に上がった時も、「ここからだと光が反射して時計が読めない」といって私に時間を聞いてきた。この頃になると流石に私でも(本当に時計が読めないんだな)と察するようになった。
自分にもめちゃくちゃ苦手なことがある。それは人の顔と名前を結びつけて覚えること。
自分は積極的に人と関わなかったからか、人の顔名前を覚えるのに結構時間がかかった。もしかしたら覚えようとしないだけかもしれないが。
部活現役でやっている時も後輩の名前も顔もわからん状態だった。今もよく思い出せない。
卒業間近になって三年生で後輩に手紙を書くことになったのだけど、自分は後輩の名前がよくわからなかった。
それで一緒部活にいた…Eちゃんに後輩の名前とか聞きながら手紙を書いた。そんなことがあった。
Eちゃんから笑われても仕方がないのに何も言われなかった。申し訳ないわ。
でもな、そりゃな、中学生になれば少しは大人になるからな。そんなものなのかな。
でも最後の部活の日にEちゃんから酷いことを言われて色々ショックだった。酷いことを言われても仕方のない言動ばかり自分はしていたので、もう仕方ないけどね。陰口流されても仕方がない。
私がEちゃんに嫌な目に遭わされた事実は変わらないけど、私がEちゃんを馬鹿にした事実も変わらん。私は社会性ゼロのクソ野郎よ。
でも本当は誰も悪くないと思いたい。小学校低学年の頃のEちゃんのわがままさは環境や生まれのせい。私の傲慢さと泣き虫は環境と生まれのせい。
そんなこと言ったら全人類に当てはまってしまう。しょうもないわ。